ターンオーバーとは?乱れる原因と整えるために必要なことを解説
カサつきやかゆみ、ニキビなどの肌トラブルは、ターンオーバーの乱れが原因といわれています。しかし、このターンオーバーとは、具体的に何を指すものなのでしょうか?今回の記事では、ターンオーバーの概要や乱れる原因、ターンオーバーを整えるために必要なこと、肌荒れの改善策を徹底的に解説します。また、ターンオーバーの乱れを予防するおすすめアイテムも厳選しました。
ターンオーバーとは?どういう意味?
そもそも、わたしたちがよく耳にするターンオーバーとは、どういう意味なのでしょうか?
人の肌は、一定の周期で古い細胞から新しい細胞に生まれ変わります。このような肌の細胞に起こる新陳代謝がターンオーバーです。肌の組織は、表面から順に、表皮・真皮・皮下組織に大きく分類され、ターンオーバーは、肌の一番上にある表皮の代謝を指したものです。具体的には、表皮の最深部にある基底層が新しい細胞(基底細胞)を生成し、約4週間(28日)ほどで表面の肌(角層細胞・角質)に成長します。さらに2週間後には、この肌が自然に垢や古い角質となって剥がれ落ちていくのです。このサイクルが肌におけるターンオーバーの工程になります。ちなみに、基底細胞や角層細胞は、ケラチノサイトという同じ細胞です。しかし、成長ごとにケラチノサイトの構造や形が変わっていくため、名称が異なります。
ターンオーバーが乱れる原因は?
生活習慣
約4週間の周期で起こっている肌のターンオーバーなのですが、さまざまな原因により、そのサイクルが乱れてしまいます。ターンオーバーが乱れるおもな原因は、生活習慣の影響によるものです。たとえば、疲労・睡眠不足、栄養バランスの悪い食事、過度な喫煙・飲酒、運動不足、無理なダイエットなどが挙げられます。また、便秘や冷え性など、体質的な問題もターンオーバーが乱れる原因のひとつです。さらに、外部からの刺激も、ターンオーバーのサイクルを乱してしまいます。具体的には、紫外線や乾燥によって、肌が直接受けるダメージです。紫外線や乾燥に刺激された肌は、急いで傷んだ角質を剥がそうとするため、ターンオーバーのサイクルを必要以上に速めてしまいます。
本来ならば、約6週間の時間をかけて、新しい細胞に生まれ変わる肌。しかし、生活習慣や外部の刺激が原因となって、ターンオーバーの周期が乱れて無理に生成された角層細胞は、未成熟な状態であり、細胞ひとつひとつの形や大きさが整っていません。そして、ターンオーバーの際に、新しい細胞とともに生成される天然の保湿因子であるNMF(ナチュラル・モイスチュアライジング・ファクター)も不足してしまうため、結果的に最初から乾燥した角層細胞が作られてしまうのです。しかも、古い角層細胞が剥がれにくくなり、そのまま傷んだ細胞が蓄積されてしまいます。
間違ったスキンケア
間違ったスキンケアを続けることもターンオーバーの乱れにつながります。
毎日の洗顔やクレンジングが不十分だとメイクや日中の汚れが肌に蓄積されてしまい、本来ならば役目を終えて排出されるべき古い角質が剥がれ落ちにくくなり、くすみや色素沈着の原因に。
ただし、しっかり汚れを落とそうと洗浄力の強すぎる洗顔料やクレンジングを使うのも要注意。肌の角質を必要以上に落としてしまったり、肌への刺激につながる可能性があるためです。角質が必要以上に剥がれてしまうと、肌を守ろうとターンオーバーのサイクルが促進され、未熟な状態の細胞がどんどん上に押し上げられてしまい、肌のキメが乱れる原因になります。
同じように、ピーリングやゴマージュなどの角質ケアのしすぎにも注意が必要です。
肌は外部から刺激を受けると、皮膚を守ろうと角質を厚くする働きをします。角質が厚くなると肌が柔らかさを失い、古い角質が排出されにくくなって肌のくすみやゴワつきにつながります。
また、強い刺激は肌の炎症や色素沈着の原因にもなるので、ピーリングなどの角質ケアをする際には使用方法や頻度を守り、適切なケアを行うことが大切です。正しいスキンケアで肌のターンオーバーのサイクルを整えましょう。
ターンオーバーが引き起こすトラブル
未成熟の角層細胞は、肌トラブルを引き起こす大きな原因になりがちです。代表的な肌トラブルとしては、肌のくすみが挙げられます。
ターンオーバーの周期が乱れて生成された角層細胞は、形や大きさが不揃いになるため、肌の表面が凸凹です。凹凸になった肌は、透過する光を遮断してしまうため、滑らかな肌と比較した場合、表面がくすんで見えてしまいます。
また、肌の保湿を促すNMFの含有量が少ない未成熟の角層細胞は、うるおいが不足してしまい、肌の弾力やハリを低下させる原因になってしまうでしょう。
さらに、シミが増えるようにもなります。シミは、肌に蓄積した過剰な黒色メラニンが原因なのですが、ターンオーバーの乱れにより、シミの部分にある古い角層細胞が剝がれなくなるため、いつまでもシミが残ってしまうからです。
他の肌トラブルとしては、剥がれない未成熟な角層細胞が蓄積すると、自然と毛穴に詰まってしまいます。それが角栓となって、毛穴が目立つようになることも珍しくありません。
ターンオーバーを整えるために必要なことは?
健康な肌のターンオーバーは、正常な周期で繰り返されます。うるおいのある美しい肌を保ちたいならば、このサイクルを乱してはいけません。そのためにも、常日頃から健康的・規則的な生活を送り、保湿対策や紫外線対策を万全におこない、ターンオーバーを整えておく必要があります。特に、心がけておきたいポイントが、保湿対策と紫外線対策です。
保湿対策
前述したように、乾燥した角層細胞は、ターンオーバーを速める原因となります。しかも、乱れた周期のターンオーバーでは、うるおいが足りない未成熟の角層細胞ばかりが作り続けられるため、乾燥した肌が改善されることがありません。
その状況を建て直すためには、保湿を重視した徹底的なスキンケアが効果的です。ポイントは、保湿成分の高い化粧水を惜しみなく使うこと。乾燥した肌に浸透させることを意識し、たっぷりと化粧水をつけてください。
その際は、コットンの使用をおすすめします。コットンは、化粧水を肌に浸透させるための専用道具であるため、同じ量を手で付けるよりも、肌の保湿対策に効果的だからです。1度のスキンケアで、化粧水を複数回つけ、ぷるぷると肌のうるおいを実感できるようになったらOK。
さらに、うるおいを持たせたい場合は、コットンの代わりに、ローションマスクを使ってみるのもよいでしょう。
特に乾燥を感じる部分は、化粧水を重ね付けすることにより、保湿効果が得られるようになります。また、化粧水で浸透させたうるおいをキープさせるため、必ず乳液やクリームをつけ、保湿成分を蒸発させないようにしてください。乳液やクリームの種類は、自分の好みや肌質・肌触りなどに合わせ、選定・調整しましょう。
紫外線対策
肌のターンオーバーを整えるためには、紫外線対策も怠ってはいけません。紫外線には、A波(UVA)とB波(UVB)があり、A波の方は、季節や天気に影響されることなく地表に届くため、雨の日や曇りの日でも、紫外線対策は必須です。この点からも、日常的な日焼け止めの使用をはじめ、メイク時には、紫外線防止効果のあるベースメイク料を使うことをおすすめします。また、外出の際は、なるべく肌の露出を控えるようにしてください。日傘・サングラス・帽子・UVカット仕様の洋服・スカーフ・手袋などを着用し、日陰を歩くことが紫外線対策として効果的です。できることならば、紫外線が最も強い時間帯とされる正午前後の外出は、極力避けるようにしましょう。
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肌荒れをしたらどうすればいい?改善方法は?
ターンオーバーの乱れによって、肌荒れが起きた場合、どのような改善方法があるのでしょうか?肌荒れには、おもに、医療機関の受診とセルフケアによる改善方法があります。
肌の乾燥、赤み、かゆみ、湿疹といった症状が悪化し、かぶれや出血を伴う場合は、医療機関での診察を受けるべきです。また、顔以外の手足や身体などにも症状が出たときも、医療機関で診てもらいましょう。比較的症状が軽い場合、生活習慣の見直しやOTC医薬品の使用といったセルフケアでも改善が期待できます。
生活習慣を見直すためには、何といっても、規則的な睡眠、適度な運動、栄養バランスの取れた食事を心がけ、ターンオーバーの周期を乱す原因となっている体質の改善を図ることです。化粧品が肌に合わないと感じるときは、すぐに他の化粧品を試してみてください。そして、保湿の前には、肌の清潔さを保てるように、十分な洗顔をおこなうことも大切なポイントになってきます。
肌荒れにOTC医薬品を使用する際は、薬効・成分・作用などをしっかりとチェックし、症状に応じた薬を選ぶことです。カサつきを抑制する保湿剤、かゆみに効く外用剤、ビタミン補給に適した飲み薬などがあります。
ターンオーバーの乱れを予防するためのスキンケア手順
洗顔・クレンジングは優しくしっかりと
ターンオーバーの乱れを予防する上で大切なのが、メイクや汚れをしっかり落とし切ること。メイクや皮脂の汚れが肌に残ったままだと毛穴詰まりや黒ずみを引き起こし、結果としてターンオーバーの乱れにもつながります。クレンジングと洗顔で一日の汚れをきちんと落としましょう。
ただし、肌をゴシゴシ強く擦らないように気を付けて。摩擦は肌の刺激になり、メラニンが過剰に生成される原因になります。肌に優しく触れることを意識するのがポイントです。
洗顔料はしっかりと泡立ててから肌の表面をなでるように、すすぎの際には32℃ほどのぬるめのお湯で洗い流しましょう。熱いお湯を使うと肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、肌の乾燥を招く可能性があるのでご注意ください。
洗顔後はすぐに保湿を
肌の乾燥を防ぐこともターンオーバーのサイクルを整えるための重要なポイント。肌が乾燥すると、ターンオーバーのサイクルが早まる、皮脂の分泌が活発になり過剰に皮脂が分泌されてしまう、などの肌トラブルが引き起こされる可能性があるためです。
洗顔のあとは特に肌が乾燥しやすい状態になっているので、お風呂上りや朝の洗顔のあとはなるべく時間をおかずに保湿ケアを行いましょう。大切なのは肌の水分と油分のバランスを保つこと。お出かけ前の時間がないときでも保湿は忘れずに。
「コラーゲン」や「セラミド」、「ヒアルロン酸」など、保湿力の高い成分が配合された化粧水や乳液がおすすめです。化粧水をきちんと付けたのになんだか肌がカサカサしている、という場合には、乾燥が気になる部分に化粧水を重ね付けしてケアすると良いでしょう。
顔の中でも特に頬や目元、口元などは皮脂腺が少なく、皮脂の分泌量が少ないので乾燥しやすい部分。意識して化粧水を重ね付けしてみてくださいね。
化粧水のあとには必ず乳液かクリームを
洗顔後の保湿は化粧水だけでも十分でしょうか?答えはNOです。化粧水のあとには必ず乳液かクリームを使いましょう。
化粧水は肌にうるおいを与える役割を持っていますが、化粧水をつけただけでは、せっかく肌に与えた水分が蒸発してしまいます。水分が蒸発すると肌が乾燥し、皮脂の分泌が活発になって肌のべたつきの原因に。ターンオーバーのサイクルの乱れにもつながります。化粧水をつけたあとには乳液やクリームで肌にフタをして、肌のうるおいを逃がさないようにしましょう。
コットンパックでスペシャルケア
時間のある夜や週末のスペシャルケアとしておすすめなのが、コットンを使用したコットンパックです。肌の乾燥が気になるときや、日焼けしてしまったときのケアにもおすすめです。
コットンパックの手順はとても簡単。コットンの裏側まで染みるくらいひたひたに化粧水をつけたら、2~5枚に剥して顔に貼り付けていくだけです。放置時間は4~5分程を目安にしてくださいね。よく浸透させようと長い時間放置していると、水分が蒸発して反対に肌の乾燥を招くことになるのでご注意ください。コットンパックをしたあとには、乳液やクリームでしっかり肌にフタをしてうるおいを閉じ込めましょう。
ミストタイプの化粧水で、外出先でも手軽に保湿
朝しっかり保湿をしても、少しずつ水分は蒸発してしまうものです。特にエアコンの効いた部屋で長時間過ごしたり、紫外線に当たると肌は乾燥してしまいます。
そこでおすすめしたいのがミストタイプの化粧水です。いつもの化粧水をミストタイプのボトルに入れ替えてバッグに入れておけば、外出先でも手軽に保湿ケアをすることができます。メイク直しの際に仕上げにシュッと吹きかければ、ファンデーションのよれ防止にもなり一石二鳥。ミストを顔にかけるときには、30㎝ほど離してスプレーしましょう。最後にハンドプレスして肌に馴染ませるとより効果的です。
ターンオーバーの乱れを予防するおすすめアイテム
ここからは、ターンオーバーの乱れを防ぐためのおすすめアイテムをご紹介します。国産オーガニックコスメ・自然派化粧品の通販を手がける「Coyori(こより)」が取り扱う商品から3点を厳選しました。
ミネラル保湿液白-風花- 75mL
美肌の湯「玉造温泉」の温泉水を50%以上も配合した高保湿の保湿液・化粧水です。季節に合わせて選べる2種類を用意しており、春夏用の「ミネラル保湿液白ー風花ー」は、夏に受けやすい紫外線ダメージをケアする「発酵・和花澄エキス」を配合。とろみのある濃厚さもありながら、肌への浸透力も高いのが特徴です。専用ポンプでミストタイプにもなります。
Coyori 彩醒 美容液オイル 20mL
Coyori最高峰ケアラインの美容液オイルです。ターンオーバーの乱れから、肌が本来もつ美肌再生サイクルであるオートファジーに着目しデンドロビウム・レリオカトレア・ブラッソカトレアといった3種の蘭のエキスを配合。しぼみ肌やよどみ肌にアプローチして、透明感溢れる肌のハリを再生させます。
海の泥パック 80g
海底で数百万年かけて堆積した沖縄の貴重な海泥「クチャ」を使った泥パック。吸着力と洗浄力に優れ、ターンオーバーの乱れからたまりやすい、シミやくすみの元となるメラニンを含む古い角質を絡め取ります。ミネラルも豊富に含んでいるため、紫外線ダメージを肌に残さず、1日たった5分の簡単パックで、明るく透明感のツヤ肌になります。
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30歳を超えて痛感する、夏のダメージ肌に。手放せない私の推し「海の泥パック」。
ターンオーバーの乱れを感じたら適切・早めの改善を
ターンオーバーとは、約28日の周期で肌の細胞が生まれ変わる新陳代謝のことです。健康的な肌は、ターンオーバーが正常に機能することによって保たれています。しかし、生活習慣の影響や乾燥・紫外線の刺激が原因となって、ターンオーバーのサイクルが乱れることも珍しくありません。ターンオーバーの乱れは、多くの肌トラブルを招くため、日頃の生活を見直し、しっかりと保湿対策・紫外線対策を講じることが大切なポイントになります。肌荒れを感じた場合、適切な改善方法を選び、早めの対応を心がけるようにしましょう。